YAMAHA セロー225/250をざっくり解説してみた~hex385の名車解説~
さて、今日も今日とて”名車解説”シリーズを。
YAMAHAのバイクといえば何となくロングセラーのバイクが多いイメージ。
ネイキッドバイクのロングセラーといえば以前解説したSR400が思い浮かぶ人も多いですよね。
そしてオフロードバイクのロングセラーといえば思い出すのは、やっぱりYAMAHAのバイク。
というわけで、今回ご紹介するバイクは、YAMAHAが生んだオフロードバイク”セローシリーズ”です!
例のごとく、全く知らない人にも"ある程度は"理解できるよう記事をまとめました。
「セロー225/250、欲しいな」と思っている方に向けて書いておりますので、ご参考になれば幸いです。
※なお、管理人はバイクのプロでは無いので、細かい所が間違ってたりする可能性がございます。
目次
セロー225/250ってどんなバイク?
「YAMAHAが生みだした、お手軽で万能なオフロードバイク」です。
オフロードバイクと言えば、足付き性が悪く、独特のスタイリングから玄人向きのバイクと思われがちなジャンル。
もちろん、中にはそういった玄人好みのモデルもありますが、このセローに関しては全くそんなことはないです。
初代セロー225が1985~2004年の約20年間販売されており、セロー250も2005~2020年まで販売されていたことを考えると、堂々の35年のロングセラー商品でもあります。
これだけの長い期間、様々なライダーに愛されているということは、とても懐の深いバイクだという裏付けともいえますね。
セロー225/250の魅力について
人によって感じ方はそれぞれですが、とりあえず管理人が考える魅力なんかをまとめてみました。
とっても乗りやすいバイク。
セロー225/250は両車ともに足付き性が非常に良いバイクです。
他にも足付き性の良いバイクはいくらでもありますが、オフロードバイクでこの足付き性の良さというのは非常に魅力的。
オフロードバイク全般の長所として、”軽い・スリム”といったことが挙げられますが、セローにはここに”足付きの良さ”がプラスされます。
例えるならば、まるで自転車に跨っているようで、この感覚・安心感は他のバイクではなかなか味わえません。
”オフロードバイク=玄人向けのバイク”という印象を持っている方がいらっしゃれば、是非セローに跨ってその概念をぶっ壊して頂きたい、そんな一台です。
オフロード入門にもオススメ
オフロードバイクなので悪路走破性もバツグンです。
足付きが良いバイクなので、もし地面にスタックしてしまったり、低速走行中にバランスを崩した場合でも、自分の足で対応することが出来ます。
なにより、セロー自体の乗りやすさ・扱いやすさから来る安心感が、どんな道でも走破してやろうという気持ちにさせてくれます。
※自分の技量以上のことをすると非常に危険なので、過信は禁物ですが。。。
また、オフロードを走るつもりがなくても、ロングツーリング先で未舗装道路を走る必要がある場合なんてのもそれなりにありますので、そういった際は非常に便利ですよね。
燃費が良い
セロー225・250ともに燃費は良いです。
特にセロー250へモデルチェンジしてからは、FI搭載のおかげで燃費が安定しており、同排気量のオフロードバイクには珍しい長距離走行可能なモデルとなっています。
注意点としては、セロー225/250は仕様変更が多く行われており、年式によってタンク容量が変わってきます。
例としては、225前期(7.6L)→225後期(8.8L)→225WE(10L)といったところ。
225なら後期型~W/WEくらいのモデルなら安心といった感じでしょうか。
※年式の違い・タンクの容量については後の項目で解説していきますのでご安心を。
セロー225/250のデメリットとは?
短所も人によっては長所と捉えることもあるでしょうし、どう考えるかは読者次第です。
高速走行はニガテ
250CC単気筒の宿命です。
毎回250CCのバイクのデメリットとして挙げておりますが、仕方のないことですね。
特にオフロードバイクは軽量なこともあって、走行風の影響をモロに受けます。
高速道路や幹線道路を長距離走ることには向いておりませんので、そういった用途の場合は別のバイクをオススメしますよ。
積載能力が低め
どんな道でも走ってくれる旅向きなバイクにしては、積載能力が低めです。
バイク初心者で長距離ツーリング・キャンプツーリングに行く際は”荷物をどう積むか”にちょっと悩むかもしれませんね。
とはいえ、管理人が北海道にバイクで行った際にはセローで旅をしている方を何人も見かけましたし、工夫次第でどうとでもなるレベル。
先人達の知恵をお借りすれば全然問題ないとは思いますよ。
年式によってはキックオンリー
かなり限定的な話ですが、セロー225の1985~1988年までのモデルはキックオンリー。
キック始動のバイクは不安だという方には、その後の年式のセローをオススメします。
逆に言えば、キック始動オンリーに魅力を感じる人ならこの年式を狙って購入しましょう。
さらにマニアックな話ですが、セロー225は後付けでキック取り付けが可能な車種も存在します。
セル/キック併用が出来るバイクって結構少ないので、人によってはありがたいかも?
セロー225/W/WEの年式解説!
セロー225は仕様変更が非常に多いモデルなので、かなり大雑把な解説でいきます。
重要なポイントは抑えておりますので、中古車探しの参考にしてみてください。
※セロー250についてはこの後の項目で解説します。
セロー225 前期モデル(1985~1987年)
・純正でキック付きなのはこの年式のみ!
・ブレーキ周りはフロントディスク、リアドラム。
・燃料タンクは7.6L。
伝説の幕開けとなる、前期型モデル。
30年以上前のモデルなので、中古市場でもあまり見当たらなくなりました。
燃料タンクもシリーズ最小の7.6Lですし、キックオンリーと今となっては中々コアな人にしか刺さらない性能です。。。
かなり丈夫なバイクではありますが、程度がいいセロー225を探している方にはあまりオススメはできないですね。
一応、無駄な部品が付いていないことから、シリーズ最軽量なのもこの年式だったり、初期型にのみ与えられたメリットはあります。
セロー225 後期モデル(1989~1993年)
・キックが廃されてセル始動に!
・ブレーキ周りはフロントディスク、リアドラム。
・燃料タンクは8.8L。
初期モデルと比較して、分かりやすく利便性を上げたモデル。
キック始動からセル始動に変更されたり、燃料タンクの容量が1.2L増えたりしています。
この年式でも、やはり約30年前のバイクですので、中古市場ではなかなか程度の良い車両が少ない印象。
初期型の225含め、大多数の方にはもっと新しい年式のセローをオススメします。
セロー225W (1993~1996年)
・ブレーキ周りはフロント/リアともにディスクに。
・燃料タンクは引き続き8.8L。
225に”W”が付いたグレードアップモデル。
主な変更点は、リアブレーキがドラムからディスクに変更されたことと、リアサスペンションが豪華になったこと。
あとは地味にヘッドライトが明るくなっているのもありがたいです。
この辺りから仕様が固まりつつあり、2004年まで大きな仕様変更は無いので、中古で安い車両を狙うならWは結構オススメです。
セロー225WE (1997~2004年)
・セロー225シリーズのラストモデル。
・リヤタイヤがチューブからチューブレスタイヤ標準装備へ。
・燃料タンクが10Lへ。
225Wに”E”が付いたラストモデル。
主な変更点は、チューブタイヤからチューブレスタイヤへと豪華になったことと、燃料タンクの容量がさらに1.2L増えたこと。
航続距離は前期型と比較すると雲泥の差なので、キック式のバイクじゃなくても問題無いならこの年式が安定。
地味な仕様の面でいうと、1998年式以降はAI(エアーインダクション)システムが搭載されたので、走行性能面では1998年モデルがベスト。
セロー225が欲しい方なら、シリーズラストだけあってかなりオススメのモデルですね。
※AIシステムのメリット・デメリット等の解説は下記記事にて解説しております。
セロー250/ツーリングセローの年式解説!
セロー250の年式解説をしていきます。
※カラーリングが違うだけのアニバーサリーモデルなどは割愛して解説しますので、悪しからず。
セロー250 キャブ仕様(2005~2007年)
・セロー250のキャブモデル。
・排気量の変更、フレーム周りの刷新などグレードアップが図られた。
・燃料タンクが9.8Lへ。
みんな大好きキャブモデルのセロー250。
セロー225シリーズは当然ながらキャブ仕様でしたが、セロー250もギリギリキャブ仕様の年式がございます。
非常に申し訳ありませんが、225WEとの変更点は正直多すぎて書ききれないレベルなので、割愛します。
外装・中身も全くの別物バイクとなっておりますが、乗り味や、操っている感覚はセロー225と似通っていますよ。
総じて、キャブ仕様のセローが欲しい方には一番オススメ出来る年式のセローです。
※余談ですが、2006年からセロー250Sという外装に塗装を追加した上級グレードモデルが併売されるようになりました。
※キャブ・FIについての違いが良く分からない方は下記記事にて解説しております。
セロー250 FI仕様(2008~2017年)
・セロー250のFIモデル。
・トルク感と環境性能の向上と燃費の安定化。
・燃料タンクが9.6Lへ。(0.2L減)
ど定番のセロー250はこのモデル。
排ガス規制の影響からキャブからFIに変更されましたが、これによりノーマル状態のエンジン性能は上がっております。
また、地味に燃料タンクの容量が減っておりますが、FI化により燃費が安定しているので結果として航続距離は大して変わらないです。(むしろ良くなるケースもアリ)
約10年間販売され続けますが、2017年に排ガス規制の影響で生産終了されてしまいます。
比較的年式が新しいこともあって中古相場はまぁまぁ高めですが、状態の良い車両が多いので、バイク初心者にはこの年式が一番無難です。
TOURING SEROW (2012~2017年)
・セロー250にアクセサリーを取り付けたモデル。
・アドベンチャー風にカスタムされているGoodなモデル。
セロー250に下記の4つのパーツを取り付けたモデルです。
・大型のスクリーン(風防)
・ハンドルガード
・大型のリアキャリア
・アルミアンダーガード
※あくまでも外装パーツのみなので、性能自体は通常のセロー250と同じです。
新品で買えば数万するレベルのパーツが4つも取り付けられている豪華なモデルなので、アドベンチャー風にカスタムする予定がある方は、このモデルの中古を探すと幸せになれますよ。
セロー250 FI後期モデル(2018~2020年)
・セロー250の最終モデル。
・環境性能の向上と燃費の向上。
・燃料タンクが9.3Lへ。(0.3L減)
2017年に排ガス規制の影響で一旦生産停止になりましたが、速攻で生き返りました。
なお、前述したツーリングセローも同時期に復活しております。
前期モデルからの大きな変更点などは無く、環境対策の装備が一つ増えたのと、テールランプがLED仕様になったくらいです。
※またまた燃料タンクの容量が減っていますが、タンク容量を変えないといけない病にでもかかっているのでしょうか。
2020年には再度生産が終了してしまいましたので、一旦35年でセローシリーズは幕を閉じました。
新車で購入はなかなか難しいかもしれませんが、ほぼ未走行の極上車はそれなりに見かけます。
状態の良いセローをお探しの方は検討してみては如何でしょうか。
あわせて読んで欲しい記事
その他の”名車解説”をご覧になりたい方は下記記事でまとめております。
興味がある方は是非ご覧頂ければ幸いです。
終わりに
今回は名車解説ということで、セローシリーズを解説してみました。
オフロードバイクに興味がある方も、そうじゃない方にもオススメ出来るレジェンドバイクですね。
あまりに有名なので、マンガやアニメなんかでも登場したりしているので、知っている人も多いですよね。
管理人もセロー250と同じエンジンとフレーム周りのバイク(トリッカー)を所有していたことがありましたが、乗っていて非常に楽しめるバイクでしたよ。
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以上、最後までご覧いただきありがとうございました。